ダナーフィールドを1年近く履き込んできたのでご紹介します。
ひとことでいうと、街と自然を繋いでくれる靴、だと感じました。
街で履いても浮かないクラシカルなデザインでありながら、防水・透湿性などのアウトドア的機能を兼ね備えたダナーフィールドは、街と自然を行き来するにはうってつけのブーツです。
小川を渡っても浸水しない防水性を持っているので、雨の外出がすこし楽しくなります。
しかし車を運転しにくいなどの欠点があるため、万人におすすめできるかというと微妙なところ…。
ただ私は好きなブーツです。
「防水靴がほしいけどブーツはいやだ」という方は、コンバースのゴアテックス搭載ジャックパーセルがおすすめ。
街と自然をつなぐ靴
ダナーフィールドは街と自然を繋いでくれる靴だとおもっています。
街で履いてもそのかっこいいスタイルのおかげで周囲の景色から浮きません。
いっぽうでキャンプなどのアウトドアで履くと、その機能性のおかげで快適な時間を過ごせます。
たとえば雨のショッピング。
周りの人が傘をさして水たまりを避けて慎重に歩くなか、ダナーフィールドを履いていれば水たまりを恐れることなく中央突破。
キャンプ場のドロドロにぬかるんだ地面だって平気です。
むしろ泥で汚れた姿がかっこよかったり…。
ダナー公式サイトに掲載されているDanner The Best Partnerを読むとワクワクするのでおすすめ。
スニーカー以上、登山靴以上
私は街と自然を行き来するという意味において、ダナーフィールドは「スニーカー以上、登山靴以上」の存在だとおもっています。
ダナーフィールドは一般的なスニーカーより防水性や防滑性などのアウトドア的機能が優れており、また一般的なゴツい登山靴よりも街中でおしゃれに履きやすいデザイン。
街と自然を行き来するという意味において、ダナーフィールドはかなりいい相棒です。
またゴアテックスのおかげで、長靴のような防水性を持ちつつ、長靴より蒸れにくく快適性があります(まったく蒸れないわけではない)。
参考リンク>>>「ゴアテックスなら大丈夫」は本当?実際のところを日本ゴア社で聞いてきた
しかしもちろんいいところばかりではなく、致命的な欠点も存在します。
最大の欠点:車の運転が不安
街と自然を行き来するのに優秀なダナーフィールドですが、車の運転が不安、という最大の欠点があります。
厚くしっかりとした靴底なので、アクセルペダルやブレーキペダルの感覚が掴みにくいです。
ふだんスニーカーで車の運転をしている人がダナーフィールドで運転をすると、なかなか怖さを感じるとおもいます。
私はそこそこ怖かったです。
ただまあ、たっぷりと車間距離を取って慎重に練習をすれば、ふつうに運転できるようにはなりました。
もうすこし細かいことをいうと、止まる瞬間にちょっとブレーキをゆるめて停止時のグッという衝撃を緩和するぐらいのことはできましたね。
しかし久しぶりにダナーフィールドで運転しようとすると、ふたたび怖さを感じました。
スニーカーで運転して降りるときだけダナーフィールドに履き替えようとしたこともあるんですが、ダナーフィールドの脱着がめんどうなので、結局履き替えずにスニーカーで買い物まで済ましてしまうこともしばしば。
ダナーフィールドで運転できるように練習するか、毎回スニーカーと履き替えるか、ダナーフィールドで車に乗らないか…車との付き合い方は考える必要あり。
ゴアテックス搭載ジャックパーセルは防水で車の運転もしやすいです。
靴紐をゴム紐に変えて脱着を楽にする
←ゴム紐/標準→
ダナーフィールドの靴紐をギュッと縛り上げる瞬間は好きなですが、やっぱりめんどうに感じるのも事実。
そこで靴紐をゴム紐に変えて、脱着の手間を減らしてみました。
※丸紐/ライトブラウン/140cmをチョイス
ゴム紐ならスリッポンに近い感覚で履けるので、靴紐を結ぶ手間がかかりません。
これで車に乗るたびにダナーフィールドを履き替えやすくなります。
※上の写真の締め具合でも結び目をほどかずに履ける。
私はゴム紐を敬遠してた人間ですが、使ってみるとかなり便利で手放せないかもしれない。
ふつうに足にフィットするので、歩くときもズボズボ脱げませんし。
耐久性が心配なので、登山で使う気にはなりませんが。
色差が問題
ただ写真を見ればわかるとおり、標準の靴紐の色とけっこう違いがあります(太さもちがう)。
一口に茶色といっても、暗い茶色明るい茶色などさまざま。
標準の靴紐を装着しているときとは、良くも悪くも雰囲気が変わってしまう。
正直、靴紐を交換するつもりなら黒色のダナーフィールドを買っとけばよかったなあとおもいました。
”黒色”と販売されているものなら大して色差はないとおもうので、靴紐の選択肢が多そう。
ダナーライト改にブーツジッパーを付けて、さらに履きやすくするで紹介されているようなカスタムもおもしろそうです。
ダナーライトとの違い
フィールド | ライト | |
ゴアテックス | 搭載 | 搭載 |
レザー | フルグレイン | フルグレイン |
ソール | ビブラム | ビブラム |
価格 | 25000円+税 | 55000円+税 |
生産国 | ベトナム | アメリカ |
ナイロン | 1000D | コーデュラ |
インソール | オーソライト | なし |
靴紐通し | 穴 | フック |
>>>ダナーフィールドとダナーライトの違いを問い合わせてみた結果〜廉価版のひとことでは片付けられない最高のブーツだった〜
上の表はダナーフィールドとダナーライトの違いをざっくりとまとめたものです。
このほかにも細かい違いはあるようですが、おもな違いはこんなところかなあと。
いちばん目を引く違いは価格だとおもいますが、ダナーフィールドは安かろう悪かろうのブーツではありません。
ダナーに問い合わせたところ、ダナーライトがアメリカ製造なのに対して、ダナーフィールドはベトナム製造だからここまで価格を抑えることができたそうです。
しかもベトナムの工場は、アメリカの軍隊に配給するブーツを製造しているような工場らしいので、品質管理はバッチリ。
ダナーフィールドはダナーライトより半額以上安いので、気持ち的にはガツガツ履き倒しやすいとおもいます。
6万円の靴で小川を渡ったり泥道を歩ける自信が私にはありません、ダナーフィールドも高いけど。
関連記事>>>ダナーフィールドとダナーライトの違いを問い合わせてみた結果〜廉価版のひとことでは片付けられない最高のブーツだった〜
川を渡れる防水性
基本的にダナーフィールドの防水性はバッチリです。
1年近く街や山でガツガツと履き込んでいますが、いまだに水たまりや小川を渡っても浸水することなく快適そのもの(長時間水につけとくのはやめといたほうがいいとはおもう)。
もちろん雨に打たれたところで、痛くも痒くもありません。
ところが、ある場面においてのみ浸水したことがあるんです。
それがバイク。
バイクで浸水
上述したように基本的にダナーフィールドの防水性は心強いんですが、雨の日にバイクに乗っているとシフトペダルに当たる部分から”のみ”水がしみました。
ゴアテックスの決壊を疑いましたが、バイクで浸水を確認したあとに雨のなか歩いたり川を渡ったりしても浸水しなかったので、おそらくゴアテックスは決壊していないはずです。
ちょうどシフトに当たる部分が靴の縫い目のところだったので、水が革内側に侵入しやすい状況だったり、集中的に圧力がかかったせいでゴアテックスの耐水圧を超えて浸水したんじゃないかなあと…。
※足首から水が侵入した可能性も考えたが、どうやらシフトに当たるところから浸水していたよう
スーパーカブやクロスカブのような靴の甲を使わないロータリーミッションのバイクなら、雨の日も安心して着用できるとおもいます。
バイクに乗っていてシフトのところからは浸水しましたが、そのほかの場所はカラカラに乾いていて快適そのものでしたので。
Amazonレビューによるとバイクで雨のなか6時間走っても浸水しなかったようです。
今度、靴の縫い目にシフトが当たらないようにポジションをずらして浸水するのか追加検証したいとおもいます(バイクに乗れる日と雨の日が重ならなくてなかなか検証が進まない、2020年2月中に検証できたらいいなとおもってます)。
登山
私はそこまで本格的に登山はしないのですが、ダナーフィールドで1000m以内の山には何度も登っています。
トレーニングのために10kg以上の荷物を背負って登ることも。
本格的な登山靴を履いたことがなく登山の経験もたいしたことがないので、しっかりとレビューはできませんが、個人的にはダナーフィールドでも登れるなあという印象です。
一般的なスニーカーとくらべると地面でグリップしてくれますし、防水性も心強いです。
まあ私はゆるーい登山しかしていないので、参考程度に。
標高が低い山だからといって難易度も低い、というわけではないとおもいますし。
ちなみにダナーライトは靴紐を通すところの一部がフックになっていますが、ダナーフィールドはスニーカーのようにすべて穴になっています。
ダナーに問い合わせたところ、穴をフックに交換することも可能なんだそう。
参考リンク>>>Danner Repair Service
キャンプ
登山だけでなくキャンプで活躍してくれることも多いダナーフィールド。
キャンプ場はアスファルトではなく土の地面なので、防水性が役に立つことがあるんですよね。
キャンプ当日が晴れでも前日の雨で地面がドロドロだったり、翌朝には夜露で芝生がびっしょりと濡れていたり…街中のアスファルトとは少し勝手が違います。
その点ダナーフィールドは防水なので、地面のコンディションを気にすることなく過ごせます。
キャンプにゴアテックスが必要かといわれると微妙なところではあるんですが、安心感はありますよね(かっこいいし)。
靴下が汚れる心配がないので、足元の状態が悪くてもストレスなく過ごせます。
ただ靴を脱着して頻繁にテントに出入りする場合は、ダナーフィールドは少しめんどくさいかも。
高さが足首まであるので、靴紐を解いたり結んだりするのがめんどくさい。
私の場合はテントに出入りするのは寝るときだけというパターンが多いので、脱着の手間は感じにくいです。
夜中にトイレに行くときは、靴紐を結ばずに行きます。
まあ脱着がしにくい代わりに足首から水や泥が入りにくいので、良し悪しはありますね。
ちなみにキャンプではダナーフィールドとディッキーズ874というパンツが似合います。
50年以上販売され続けている歴史あるワークパンツで、動きやすく焚き火耐性もあり、しかも安い。
私はめっちゃ好きで、3本もってます(たぶんまだ買い足す)。
関連記事>>>50年以上愛されつづける定番ワークパンツ「ディッキーズ874」をレビュー
ソールの張り替えで長く履くことができる
ダナーフィールドはソール(靴底)の張り替えが可能なので、長く愛用することができます。
大事に履いても底はすり減ってきますが、ソール交換が可能なので安心。
工期 : 1〜2ヶ月程度
金額 : ¥13,000~+tax (ヒールのみ ¥6,000~)
ソールはダナーライトと同じく、ビブラムソールのクレッターリフトというモデルですね。
街の修理屋さんでも、修理してもらえるんじゃないですかね。
メンテナンス・お手入れ
私がふだんおこなっているメンテナンスやお手入れ方法をご紹介しますが、かなり適当でかんたんで安上がりな方法なので参考程度に。
その方法はワセリンを塗るだけ。
※ワセリンってのは保湿剤です、薬局で500円前後で購入可能
ワセリン塗布後は色が濃くなり、撥水性が高まります。
定期的にやっているわけではなく、気が向いたときにだけ。
皮革を長持ちさせる~あなたの知らない皮革商品の実態を読んで、「ワセリンでいいじゃん」とおもって、ワセリンでお手入れしてます。
かなり適当にお手入れしているので、もっとちゃんとしたい方は靴のお手入れのブログ等を参考にどうぞ。
参考リンク
>>>Vol.1 How to Care -Leather-
手順
1.泥など目につく汚れは水で洗い落として乾拭きorパッと見で汚れていなければ濡れティッシュで優しく拭き取り乾拭き
2.革の部分にワセリンを指でやさしく薄く塗って1日放置
3.気が向いたらティッシュで表面に残ったワセリンを拭き取って完了
めんどくさくて2ステップ目で終了することもしばしば。
この方法で革に染みができたとしても自己責任でお願いします、自己流というか適当なので。
ワセリンが原因かはわからないんですが、私のダナーフィールドはタンの部分が黒くなってます。
かなり適当ですが、困ったことはないです。
以下のリンクはダナーの公式サイトに掲載されているメンテナンスの方法です。
参考リンク>>>Vol.1 How to Care -Leather-
ダナーフィールドのレビューまとめ
☆ダナーフィールドのレビューまとめ
・街と自然を行き来できるすてきな靴
・車の運転はできるけど苦手分野
・雨でも靴下が濡れない快適靴
・バイクでは浸水経験あり(追加検証予定)
・登山やキャンプでも使用中
・靴底交換が可能なため長く履ける
・メンテナンスはワセリンだけ
ダナーフィールドは街でおしゃれに履けて、雨の外出でも快適で、ちょっとした登山までこなしてしまう…ここまで守備範囲の広い靴はなかなかないんじゃないですかね。
履き込めば経年変化で愛着が湧き、ソールがすり減れば修理可能で、いずれは相棒と呼べる存在にだって…。
参考リンク>>>Danner The Best Partner
車の運転がしやすければもっと最高だったんですが、そううまくはいきませんね(運転はできるけど)。
逆にいうとダナーフィールドを履いて車の運転をしない場合はおすすめです。
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